ピロリ菌検査・除菌
ピロリ菌とは?
ピロリ菌は胃の粘膜に棲みつく細菌の一種で、正式には「ヘリコバクター・ピロリ菌」と言います。ピロリ菌に感染すると胃の粘膜が炎症を起こしますが、多くの場合で自覚症状は現れません。
しかしピロリ菌感染が長期間続くと炎症は胃粘膜全体に広がります。慢性化した胃炎のことを「慢性胃炎」と言い、これが続くと胃がんや胃潰瘍・十二指腸潰瘍のリスクを高めてしまいます。ピロリ菌による消化器疾患の誘発を防ぐため、ピロリ菌感染の疑いがある場合には早めの検査・除菌治療を推奨いたします。
院長はピロリ菌を専門としています
当クリニックの院長は、「H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医」として、ピロリ菌検査と除菌治療に力を入れています。ピロリ菌は胃がんの原因の1つで感染の有無を確認し、適切に除菌することが胃がんを予防する上でとても重要です。
ピロリ菌感染の有無を正確に診断し、感染が確認された場合は抗菌薬による除菌治療を行います。除菌後は定期的な内視鏡検査をおすすめし、胃がんの早期発見に努めております。
ピロリ菌検査をおすすめする方
下記のような症状がある場合には、ピロリ菌検査をおすすめします。
- 胸焼け、胃の痛み、吐き気などの症状に悩んでいる
- バリウム検査で胃炎を指摘された
- 家族にピロリ菌感染者がいる
- 親族に胃がんが多い
- 胃炎や胃潰瘍を頻繁に起こす
- ピロリ菌の除菌治療後に除菌判定を行っていない など
保険適用となる場合があります
ピロリ菌の検査・除菌治療は保険適用で受けられることがあります。たとえば自覚症状があり、胃カメラ検査によって慢性胃炎や胃潰瘍・十二指腸潰瘍などが認められる場合には保険適用となります。
患者様の状況に応じて適切な検査・治療をご案内いたしますので、ピロリ菌感染が疑われる場合には、堺市北区の瓦谷クリニックへお気軽にご相談ください。
ピロリ菌の検査方法
ピロリ菌の検査方法には内視鏡を使用するものと使用しないものがあり、それぞれに複数の方法が存在します。
内視鏡を使用する検査
迅速ウレアーゼ検査
ピロリ菌が分泌する「ウレアーゼ」という酵素を利用した検査方法です。内視鏡を使用して胃粘膜から組織を採取し、特別な薬品と反応させて、ピロリ菌の存在を確認します。
培養法
胃粘膜組織を内視鏡で収集しその後培養することによって、ピロリ菌の有無を確認します。
検鏡法
採取された胃粘膜組織を特殊な薬品に浸しそれを顕微鏡で観察することで、ピロリ菌の存在を直接確認します。
内視鏡を使用しない検査
尿素呼気試験
専用の検査薬を用いて、呼気中の二酸化炭素の濃度を測定する検査方法です。ピロリ菌感染がある場合、ピロリ菌が分泌するウレアーゼの作用によって呼気中の二酸化炭素が増加するため、この性質を利用して感染を検出します。
便中抗原測定
便を収集しその中に含まれるピロリ菌抗原を調べる検査方法です。
抗体測定
血液検査や尿検査によって体内のピロリ菌抗体の有無を確認する検査方法です。
ピロリ菌の除菌治療
検査によってピロリ菌の感染が判明した場合、体内からピロリ菌を取り除くための「除菌治療」を行います。
除菌治療では、まず2種類の「抗生物質」と「胃酸の分泌を抑える薬」の合計3剤を同時に1日2回(朝夕)服用いただきます。これを7日間続けていただいた後、4週間以上経過してから、除菌治療の成否を確認するための検査を行います。
正しくお薬を服用すれば高い確率で除菌できますが、100%ではありません。除菌に失敗した場合は、抗生物質の組み合わせを変えて再度薬物療法を行います(二次除菌)。
除菌後も定期的に経過観察が必要
ピロリ菌の除菌が確認できたとしても、定期的な経過観察が必要です。ピロリ菌が除菌されたとしても、胃がんリスクは依然とした高いままだからです、
ピロリ菌に感染したことがある場合には、基本的に1年に1回の胃カメラ検査が推奨されています。
自費のピロリ菌検査・除菌にも対応しています
二次治療までは保険適応ですが、二次治療でも除菌出来なかった場合は三次治療となり、その場合は自費診療となります。
当クリニックでは自費のピロリ菌検査・除菌にも対応しています。ご希望の方はまずは一度お問い合わせください。